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長生堂

ちょうせいどう

京の老舗の暖簾分けから百余年
素材と製法を吟味し尽くした味が評判

大正8年(1919)に四条大宮で創業。初代中村菊次郎は、勤め先の京菓子老舗「長久堂」で菓子づくりの職長を果たしながら、暖簾分けを許されて自分の店をもちました。縁あって賀茂川畔の現在地に移転したのは、創業から70年ほど経ってからのこと。風光明媚な京都の中心をなす名川は、二代目貞雄にさまざまなインスピレーションを与え、「かも川」はまさにその結晶とも呼べる代表銘菓。川底の小石まで見えるほど澄んだ川の様子を寒天菓子で表現しています。
その「かも川」に2020年、新しい味が加わりました。宇治茶の老舗丸久小山園の抹茶を使い、「かも川プレミアム抹茶」の名で販売しています。三代目の雄作さんは試作を繰り返し、味に明るい人々の声も反映しながら今の味にたどり着いたといいます。薄茶にも十分使える抹茶を選んでいるのは素材と味へのこだわりから。素材を吟味し、細部まで手づくりする菓子の味がお客の心をとらえています。店内の茶房では、季節の上生菓子を抹茶や煎茶と一緒に味わえます。また季節メニューも楽しみなところで、10月半ばから6月までは選りすぐりの丹波大納言を堪能できるぜんざいが、それが終わると小豆を味わうために考えたという京菓子店ならではかき氷が用意されます。


長久堂の名の一字を冠した屋号。店のすぐそばに賀茂川が走っています。

茶房にはゆったり過ごせるソファー席のほか、4人掛けのテーブル席や小上がりもあります。ソファー席の奥には、北嶺大行満大阿闍梨である釜堀浩元氏が京都大廻りの際にお立ち寄りくださった時に履いていた草鞋が掛かっています。

店先のショーケースには進物にもなるさまざまな菓子が並んでいます。

代表銘菓「かも川」。川底の小石を丹波大納言で表しています。程よいやわらかさとシャリシャリとした食感を味わってもらおうと日持ちを2週間ほどに設定しています。

「かも川」は全国菓子大博覧会「裏千家 茶道 家元賞」も受賞しています。

上質の抹茶を使ったまろやかな風味の「かも川プレミアム抹茶」。発売当初は2020年の世相を反映してインターネットのみで販売していましたが、試作に協力して頂いたお客様から店頭でも購入したいという声があがり、毎月17日前後のみ店頭で買えるようになりました(販売日は要確認)。

上生菓子と抹茶のセット。菓子は店頭に並ぶ5~8種の中から選べます。

備中の白小豆でつくるきんとんは特に評判。写真は10月初旬から10日間程度つくられる「山紅葉」。  

上生菓子と煎茶のセットも用意されています。上生菓子は抹茶のセットと同様、その日つくられた中から選べます。

つくね芋を裏漉してから寒天でかためた「秋草」は長久堂の職人直伝の菓子。同じ製法で通年提供され時期によって菓銘が変わっていきます。

丹波大納言の中でも一番粒の大きいものを選んでつくるぜんざい。小豆の美味しさが際立っています。

6月から10月半ばまで提供されるかき氷。抹茶味ときなこ味は、いかにして小豆を楽しむかを念頭において考えられたそう。いちご味は生のイチゴをふんだんに使っています。

三代目の中村雄作さんは古典的な菓子を守る一方で新しい菓子づくりにも力を注いでいます。少量ずつ丁寧につくるあんこを、新旧の菓子を通じてぜひ味わってほしいと話します。

長生堂

http://chouseido.com/

住所 京都市左京区下鴨上川原町22-1(京都府立植物園前)
TEL&FAX
FAX
075-712-0677
075-712-3445
営業時間

10:0017:30
月・火曜日休

アクセス 地下鉄烏丸線「北大路駅」から東へ徒歩約6分
京都市営バス「植物園前バス停」から徒歩約1分