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亀末廣

かめすえひろ

 

風味と意匠に創意を凝らし
数多の人に愛される菓子をつくる

築100年を超える商家の軒先に御菓子司の看板を掲げる亀末廣。創業は文化元年(1804)、7代に渡って暖簾を継承しています。初代は京都南部の醍醐で釜師をつとめ、市内に居を移した後に亀屋末廣の名で京菓子店を始めています。今の屋号となったのは4代目の頃から。店先の水引暖簾には亀が染め抜かれています。

かつて御所にも納めた名店の菓子はいつの時代も求められ、戦中戦後の一時期に商いを休んでいた時でさえ再開が待たれたといいます。先代が代表銘菓「京のよすが」を創案したのもちょうどその頃。四畳半に仕切った意匠は雅やかな京の感性そのもので、菓銘はもとより人々の間では四畳半の愛称で親しまれてきました。

古色を帯びた店内には、折に触れて創案してきた数々の菓子が並んでいます。京の名所を写した「古都」の菓銘は文豪川端康成の名著にちなんだもの。玄米の香ばしい風味が特徴の「一休寺」は、呉服商の得意先向けに調製した菓子が評判となり定番になったといいます。季節限定のものも多く秋には栗蒸し羊羹の「竹裡(ちくり)」が、冬から年明けにかけては丹波の白小豆を使った商品が並びます。

老舗の趣を感じる商家が姉小路通りでひと際目を引きます。

 

「京のよすが」3,900円。秋田杉を四畳半に組み、落雁や求肥、打物などを敷き詰めています。写真は9月の詰め合わせ。菓子の内容は1年に約14回変わるといいます。予約や用途に応じた調整にも対応しています。

 

「京のよすが」は気軽なサイズも用意されています。片開き2,600円(写真右)、亀甲 1,300円(写真左)

 

玄米と和三盆味の打物「古都」2,500円。保津峡、神護寺、金閣寺、清水寺、知恩院、三千院、宇治橋、大原女、都をどりを写し、以前は「四方のながめ」の菓銘で通っていました。

 

「絹のしずく」1,600円。町内でシルクロードの催しが開かれた時に創製した和三盆味の落雁に報恩庵(一休寺)の一休寺納豆を合せています。

 

玄米落雁の「一休寺」2,300円は、1960年頃の呉服商の展示会をきっかけに創製されました。香ばしく、コーヒーにもよく合います。5枚入り600円から箱入りのご進物まで対応しています。

 

口どけのいい和三盆を雛菓子のような愛らしさに仕立てた「お千代宝(おちょぼ)」1,600円(写真上)、

源氏物語1000年紀にちなんでつくられた「げんじ」2,900円(写真下)

 

京菓子司の歴史を感じる店内。一角には得意先を回って注文を聞くのが当たり前だった時代の菓子見本帳も展示されています。

 

亀末廣

所在地 京都府京都市中京区姉小路通烏丸東入ル
TEL 075-221-5110
営業時間 9:00~17:00
アクセス 地下鉄烏丸線烏丸御池駅下車、徒歩2分