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赤膚焼香柏窯 尾西楽斎

あかはだやき こうはくがま おにしらくさい

多彩な技法で、新たな挑戦を続ける赤膚焼の窯元。
さまざまな作品に出会えるギャラリーは必見。

遠州七窯のひとつであり、奈良を代表するやきものとして広く知られる赤膚焼。その中興の祖・奥田木白の名にちなむ窯名と「楽斎」の号を郡山藩主より拝領した香柏窯は、以来八代、南都各社寺門跡からも厚い信頼を得てきました。多様な灰釉から焼〆、金彩、奈良漆器を使用する「陶漆」まで、独自性の高い多彩な技法を駆使した作品がその特徴といえます。
工房はJR郡山駅隣接と利便性もよく、見学も可能。歴代の作品が揃うギャラリー店舗が併設されていて、当代が自ら案内に出ることも。現物を前にしてのこだわりの土や技法についての話はとても興味深く、時間を忘れるほどです。たとえば写真の水差しと茶碗の模様部分は、釉薬がかかっていない生地そのまま。周囲の釉薬の影響を受けて焼成時に赤く染まるという特性を活かした香柏窯ならではの技法です。
このほか、茶道具から花器、日常使いの器まで、品揃えも価格帯も幅広く揃うので、じっくりと拝見して買い物を楽しみたいギャラリーです。見立ての道具を探す楽しみもあり、新たな発見に作品への親もより深まります。


薬師寺の国宝・東塔の解体修理の際、基壇より掘り出された創建当初(約1300年前)の土を譲り受け創作した作品より。釉薬や焼成方を工夫しさまざまに変化させることで、それぞれ、味わいの違うものに仕上がっています。


薬師寺から譲り受けた土から出た瓦のかけらや小石も展示。1300ぶりに地上に出たものと思えば、手に取る感慨もひとしおです。


「正倉院型向付」
正倉院御物の「金銅八曲長杯」を写した揃えの器。ペルシャ調のモチーフは、和洋の料理に調和します。


「南都七大寺古瓦皿」
南都七大寺の古代瓦を模した紋様が素朴な中にも重厚感を伝える皿。裏面に、それぞれの寺院の刻印が入っています。


徳利をアレンジしたユニークな酒器は手入れしやすく、水切れも良好。煎茶の湯冷まし用や、花器としても人気とのこと。ぐい呑も個性的な形や意匠が揃います。


JR郡山駅から徒歩すぐの、窯元らしい歴史を感じさせる空間。手前の日本家屋がギャラリーになっています。


多彩な技法を尽くした香柏窯ならではの作品がぎっしりと並ぶギャラリーは、拝見するだけでわくわくします。


ギャラリー内には、人間国宝の陶芸家・故富本憲吉氏の手による扁額が。戦時中の一時期、近くの実家に疎開していた氏が香柏窯に通い来てともに窯を使用したという縁がありました。

 

 

 

 

赤膚焼香柏窯 尾西楽斎

http://akahadayaki.jp

所在地 奈良県大和郡山市高田町117
TEL 0743-52-3323
FAX 0743-52-2447
営業時間 8:00~18:00
アクセス JR大和郡山駅より徒歩2分
駐車場あり
ここへ行く(Google Mapを開く)