あらかわますじろうしょうてん/さんびどう からすまほんてん
刺繍や染め、絞りなど和の技法で作られる半衿は、江戸時代に生まれ、今日でもおしゃれを楽しむ人がさり気なくこだわる和装に欠かせないアイテムです。荒川益次郎商店は、大阪の旧家の10代目として生まれた荒川益次郎が、京都の木綿問屋で奉公した後、明治19年(1886)に独立して創業し、京都錦小路東洞院路地に半衿の卸問屋としてスタートしました。北海道札幌丸井今井呉服店(現、丸井今井百貨店)をかわきりに、やがて全国の百貨店に展開。献身的な奮闘努力から評判を集め、最初のささやかな店舗は、大正の初め頃には京都屈指の大商店となり、名を馳せることになりました。
お客様と直接関わりを持つ現在の半衿専門店は、平成22年(2010)よりオープンし、1,000点もの半衿を常備して、留め袖や振袖、訪問着、茶席の着物、おしゃれ着物など、あらゆる和の装いに最適な半衿を提供しています。購入した半衿を専用のたとう紙に包んでくれるのも、長年和装に精通する老舗だからこそのアイデアによるうれしい心遣い。刺繍・絞り・染めの三つの美しさを伝える和小物専門店・さんび堂とともに、日本の伝統技術による個性豊かな和小物を幅広く取り扱っています。
夏の装いには夏の半衿を。京都の風情にあわせた意匠が多数。
写真は京都の夏の風物詩・祇園祭の鉾をモチーフにした刺繍衿(各13,000円+税)、小千谷縮の夏衿(各10,000円+税)。
お茶席には、着付けた時にふんわりとする最高級の丹後ちりめんの無地の半衿(10,000円+税)をぜひ。
おしゃれに装いたい時は、模様がさり気なく浮き上がる葡萄唐草柄の白の紋衿(4,000円+税)を。
荒川益次郎商店の店内。多彩な半衿が店内に展示され、手に取って衿元をイメージしながら選ぶことができます。
隣接するさんび堂烏丸本店。がま口、手ぬぐい、バッグ、風呂敷、扇子など、豊富な和小物が並んでいます。
日野間道柄の綿ジャガード風呂敷。110cm角の大判(3,000円+税)はお茶席で活躍。
53cn角の小風呂敷(1,000円+税)は弁当包みにも便利。
オリジナル商品の中で人気の高いがま口シリーズ。
左から、リング付きがま口(2,400円+税)、赤玉バッグ(8,500円+税)、正絹博多織がま口3種(各2,800円+税)
さんび堂烏丸本店側の外観。大正時代以来、綾小路通に面したこの地に事務所を置いてきました。格子や土壁、手漉き和紙や木材を多用したデザインの店舗には、週末には遠方からの客が絶えないといいます。
荒川 https://arakawa.jp
さんび堂 http://www.sanbido-shop.com
住所 | 京都市下京区室町通綾小路角 |
TEL | 075-341-2121 |
営業時間 | 10:00〜18:00 |
定休日 | 火曜・年末年始休 |
アクセス | 地下鉄烏丸線「四条駅」下車、南西へ徒歩3分 阪急京都線「烏丸駅」下車、西へ徒歩3分 市バス3・12・203・207系統など「四条烏丸」停留所下車、南へ徒歩3分 ▶ ここへ行く(Google Mapを開く) |