※この展覧会は終了しました。
京都から少し足をのばして、滋賀のMIHO MUSEUMへ行ってまいりました。
現在開かれている春季特別展は、創建以来非公開を貫いてきた京都・大徳寺塔頭の龍光院の寺宝の数々を一挙に目にすることができます。
目玉は、国宝の茶碗・曜変天目。さすがの人気ぶりで、展観待ちの列にならんで待つことしばし。前の人の影が退いた瞬間、一すじのスポットライトの下に、ひとつの小ぶりな茶碗が姿をあらわします。曜変の青色がまさに宇宙にただよう星雲のようで、そこに重力が集められ、吸い寄せられるような存在感に感動を覚えました。
残された展観期間はあとわずかです。皆さまもぜひこの機会をお見逃しなく。
うかがったのは4月中旬を過ぎた頃。ちょうど枝垂桜が満開。両脇から滝のように流れ落ちてくる桜と青空とのコントラストが絶景です。
美術館につづくトンネル。振り向くと、さきほど通ってきた枝垂桜の並木のピンクが、トンネル内部のシルバーに写り込んで幻想的な景色に。
美術館の設計は、ルーブル美術館のガラスのピラミッドも手がけたことで知られる建築家・I.M.ペイ氏。直線的なディテールなのに森のなかに溶け込んで一体化しているような心地よさを覚えるデザインです。
平日でも入場待ちが出るほどの盛況ぶり。曜変天目だけでなく、龍光院に宿る禅のこころを肌で感じることができる展覧会でした。
(文・写真/淡交社 古川)
春季特別展 「大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋(はそうあい)」
会期 |
2019年3月21日 – 2019年5月19日 |
開館時間 |
午前10時~午後5時 (入館は午後4時まで) |
休館日 |
月曜日
※4月29日(月)、5月6日(月)は開館 4月30日(火)、5月7日(火)は休館 |
所在地 |
滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300 |
TEL |
0748-82-3411 |
入館料 |
一般1,100円 |
アクセス |
交通アクセスはこちら http://www.miho.or.jp/access/ |