京都市上京区に位置する帯地製造業の老舗「渡文」を母体とする公益財団法人 手織技術振興財団「織成舘(おりなすかん)」にて月釜会が行われました(2024年1月)。毎月28日頃に懸釜される「織成月茶会」は流派を問わず行われます。
今回の織成月茶会は粟田焼の陶工安田浩人先生にお席をお持ちいただきました。
寛永元年開窯という記述が残る由緒ある粟田焼ですが、今年はちょうど400年の節目という大切な年とのこと。ご自宅のお庭から出土した古(いにしえ)の陶片類や、明治22年発行の日出新聞(後の京都新聞)に掲載された「有名三福対」など、安田家に伝わる貴重な資料もご披露いただき、価値のある時間を過ごさせていただきました。冗談を交えた楽しいお話と、粟田焼の魅力をわかりやすく伝えてくださるお席となりました。
※有名三福対:京都市内の様々な業種のお店や人物の人気投票一覧
会場に展示された粟田焼の陶片。
待合 川喜多半泥子筆「茶」の文字と「犬の絵」で「茶ワン」
本席
床 淡々斎自画讃 海老ノ繪 不老 壬申試筆 花押
花 霊元天皇命名 明月椿 土佐水木
花入 京薩摩 京都陶磁器合資会社 亮山作
香合 粟田口焼 銹絵染付 菊
主菓子 雪餅 平安殿製
干菓子 裏千家十四代淡々斎好 雪華糖 行松旭松堂製
(胡桃を丸ごと極上の和三盆と寒梅粉で包み込んだものです)
銹絵染付菊御紋茶盌 錦光山作
(一服目は全て伝来の粟田焼のお茶盌で、二服目は全て席主自作のもので召し上がって頂きました)
所在地 | 京都市上京区浄福寺通上立売上る大黒町693 |
TEL | 075-431-0020 |
営業時間 | 10:00~16:00 |
定休日 | 月曜日(祝日は開館) |
入館料 | 大人1000円 高校生以下400円 ※団体割引(10名様以上) 大人800円 高校生以下300円 |
市バス「今出川浄福寺」から北へ徒歩7分、または「千本上立売」から東へ徒歩5分
●京都駅から ●地下鉄今出川駅(3番出口)から ●阪急大宮駅から ●JR二条駅から ●京阪出町柳から
駐車場あり。 |
織成館のデジタル茶の湯マップの情報はこちらからご覧になれます。