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中嶋象嵌

なかじまぞうがん

独創性が光るモダンな透かし文様
伝統の技を体験できる教室も開催

古墳時代に伝わったとされる象嵌の技術を、昭和46年の創業来、3代に渡って守り伝える中嶋象嵌。鉄の板の表面に、布目状の刻みを細かく入れ、そこに金銀をはめ込み模様をつくる京象嵌は、京都生まれを物語る優美な工芸品。武具などの装飾に始まった歴史は、やがてかんざしや帯留め、ペンダントなど身近な小物を彩る装飾技法として広く愛されるようになりました。3代目の中嶋龍司さんは、象嵌の職人だった祖父のもとで伝統的な技を学ぶ一方で、これまでにはなかった「透かし」も考案。厚さ0.6㎜の鉄の板を、模様に沿って繰り抜く技で、伝統工芸の世界に風穴を開けるようなモダンなアイテムを生み出しています。また中嶋さんは、素材そのものの見直しもはかり、鉄の代わりにステンレスを使った京象嵌も考案。「ZINLAY」のブランド名を冠して、世界に向けて発信しています。
京象象嵌の魅力をより多くの人に伝えようと、20年程前から体験教室も開催。現在は、完成まで13ある工程の一部である入嵌の体験教室を本店と昇龍店の2階で実施。約1時間の体験教室は、世界に1つの作品づくりと京都散策の思い出にもなるひと時としても喜ばれています。

京の老舗16店が集まる「昇龍苑」の2階にある店舗。和洋の装いを引き立てる小物が多数揃っています。


いつしかアイテム数は100を超えるまでに。例年、干支に因んだ小物も制作し現在はウサギをモチーフにした手鏡やイヤリングも販売。近年はオーダーメイドの注文も増えています。

 

ステンレス素材を使う「ZINLAY」のアクセサリーは錆びの心配がなく毎日でも身に付けられます。

体験教室は昇龍苑の店舗と本店の2か所で開催されています。予約が望ましいですが、空いていれば予約がなくても制作できます。


体験教室では、模様を作る金銀パーツがあらかじめ用意され、その中から好きなものを選びます。

体験教室で制作できるペンダントや携帯ストラップ、タイピン、チャームなど。入嵌以外の工程を工房で行った後の完成品が後日送られてきます。

「若い世代にも京象嵌の魅力を伝えたい」と語る3代目の中嶋龍司さんは本店の一角で日々制作に励んでいます。工具を使い、わずか1mmの幅に7~8本の溝を縦横に刻んで布目をつくる作業は長い年月をかけて培った技術。中嶋さんの傍らには若い職人さんたちの姿も。

 

中嶋象嵌
http://www.nakajima-zougan.jp/

所在地 京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町40-8 嵐山昇龍苑2F
TEL
FAX
 075-871-2610
075-882-0525
営業時間 午前10時~午後5時(無休)