MUSEUM 李朝 CAFE & GALLERY

みゅーじあむ りちょう かふぇぎゃらりー

嵯峨野に佇む李朝コレクションの世界秀逸な美の空間で一級品を愛でる

落柿舎など嵯峨野ののどかな風景を前に佇む数寄屋建築。オーナーの大森敬吾さんが30年以上かけて蒐集した李朝陶磁作品を展示するミュージアムであり、現代の陶芸家作品を扱うギャラリー&カフェを併設しています。大森さんが李朝に目覚めたのは、大阪市立東洋麹美術館の核であえる安宅コレクションを描いた小説『春の鐘』(立原正秋著)や、昭和の李朝コレクター・中川武治氏のコレクション集『座辺の李朝』を読んだことがきっかけでした。その後、友人たちとの食事の席で李朝に触れる機会が増える中、中川武治コレクションの代表作「青花秋草文壺」を手に入れたことから、蒐集家としての道がスタートしました。展示室は主屋と蔵に李朝陶磁や家具、古美術品などを展示し、また主屋の別室には、バーナード・リーチの作品を陳列しています。開館は毎年春と秋のみですが、コレクションの常設展示だけでなく、企画展も開催。2019年の秋には、韓国のアーティスト「LEE SEUNG HEE イスンヒ氏」の作品展を行います。


平成最後のコレクターと称される大森さんは元々嵯峨野地域の出身。終の棲家として嵯峨野に戻り、購入した土地にセカンドハウスとして建てた建物をミュージアムに。門には「無動庵」の扁額が掛かり、建物入り口脇には北大路魯山人作の鉄透置行灯が置かれています。


大森さんが個人蒐集した染付や白磁などの李朝陶磁を中心に、家具や石像、香炉、茶道具など、さまざまな古美術品が展示されています。さりげなく置かれた家具やイスも価値ある美術品。


敷地奥にある蔵も、李朝白磁や仏像などの展示室。李朝の一級品と対峙する、ゆったりとした、静謐な空間です。


建物周辺には、それぞれ趣きの異なる美しい庭が設えてあり、庭の散策もお勧めです。


大森さんが35年間、祇園でお出迎えを続けています。そのご縁で、待合には阿闍梨さんの草鞋が飾られています。


バーナード・リーチの作品展示室。李朝作品を捜し訪ねている中で出会ったのが、希少な白磁のバーナード・リーチ作品。そのことから、リーチ作品も集めるようになったといいます。


主屋にある茶室は、飯島照仁氏が設計。


平成31年の春に行われた「高麗の茶会」の様子。1階ギャラリーを待合に、茶室を濃茶席、2階ギャラリーを薄茶席と点心席に、ミュージアム所蔵の茶道具や古美術品を使って茶会が繰り広げられました。


大森さんが教科書と仰ぐ、昭和46年発行の中川武治著『座辺の李朝』(絶版・左)と、大森さんが中川氏の精神を引き継ぎ、自身のコレクションをまとめ上げた平成314月発行の『新 座辺の李朝』(右)(新潮社)。


世界の古美術・骨董の情報誌『小さな蕾』(創樹社美術出版)では、李朝コレクターとして30ページの連載(計5年間10回)を担当していたという大森さん。李朝美術の魅力を余すところなく伝えていました。


併設されたカフェとギャラリー。ギャラリーでは器の購入が可能。


カフェ&ギャラリーは、ミュージアムの開館に合わせてオープンします。

 

 

MUSEUM 李朝 CAFE & GALLERY

住所 京都市右京区嵯峨小倉山堂ノ前町20-4
TEL 075-882-2525
営業時間 11:00〜16:30
休業 月曜日
入館料 1,000円
アクセス JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」下車徒歩約20分
トロッコ「嵐山駅」下車徒歩約10分
ここへ行く(Google Mapを開く)

2019 秋季展「LEE SEUNG HEE イスンヒ作品展」9/28(土)~11/23(土)
韓国の清州(チョンジュ)生まれ。清州大学校芸術大学工芸学科卒業後、韓国、アメリカ、イギリス、日本など、世界各地で個展や企画展、グループ展を開催。