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小丸屋住井

こまるやすみい

千年の歴史を越えて受け継がれる
団扇作りの技術と人との縁を大切にする思い

小丸屋を営む住井家の祖先は、平安時代から公家として朝廷に使えていました。最初は比叡山に200年、黒谷(左京区)に400年、そして元亀元年(1570)頃、公家たちの別荘地でもあった深草(伏見区)へ移ると、時の帝・正親町天皇より「深草の真竹を使い、団扇作りを差配せよ」と命じられます。当時の深草は、上質な真竹が育つ竹藪が多い地域だったためです。そして、住井家の祖先は、深草の人々を指導して団扇作りを開始し、天正年間(1573〜92)には「深草うちわ」と呼ばれる団扇を生み出し、寛永元年(1624)には屋号を小丸屋として創業しました。


「深草うちわ」とは、小丸屋の祖先が、歌仲間であった深草 瑞光寺の高僧・元政上人の考案から作った棗型、元政型と呼ばれる形状の団扇のことです。品のある形に、元政上人が歌を書いたものが原形といわれています。そんな「深草うちわ」は京土産として、江戸時代から人気が高く、『拾遺都名所図会』には「深草の里の団扇屋」として取り上げられてもいます。


「深草うちわ」だけでなく、小丸屋の代名詞とも言われるのが「京丸うちわ」です。明治時代に花街の舞妓さん、芸妓さんが表に紋を入れ、裏に名前を入れた朱書きの団扇をお世話になった方々に配る習慣が生まれたことから作るようになりました。舞妓さん、芸妓さんを表す「京」と小丸屋の「丸」で「京丸うちわ」と呼ばれています。舞妓さん、芸妓さんの名前入りの団扇を求めてお店に来られる方もいますが、当然販売はできません。代わりとして祇園木瓜紋を入れた「手書き名入れの京丸うちわ」(1本3,300円〜)を用意。今ではお中元の贈答品として、旅のお土産にとして喜ばれています。


柄の部分に焼き印を入れ、「住井製」と書かれた柄巻を取り付けています。焼き印は硫酸を薄めて筆でちょんちょんと付け、炭火で炙ります。真竹は茶色に、孟宗竹など他の竹は黒色と分けています。


「新深草うちわ」は、「先祖が代々守ってきた団扇作りの技術を絶えさせてはいけない」という思いと、龍谷大学名誉教授の故・宗政五十緒先生が元政上人の研究をされていた縁で始まりました。最初に作られたのが『拾遺都名所図会』を描いた「名所図会157景シリーズ」です。




小丸屋は日本舞踊とも密接に関わっています。花街に団扇を収めるだけではなく、舞台の小道具作り、そして舞台進行役である狂言方も勤めています。保管している小道具の数は千数点にも及び、その数からも舞踊の師匠たちからの信頼がいかに厚いかが計り知れます。


「小丸屋はいろいろな方のご縁があって、今日まで続けてこられました」と語る10代目の住井啓子さん。「深草うちわは先祖の小哉と元政上人の出会いで生まれ、元政上人をキーワードに宗政五十緒先生や東京の方と出会いから新深草うちわ、復刻版深草うちわを作ることができました。近年の新作も、いろいろな方々との出会いから導かれています」と語ります。「神様やご先祖様を大切にする心も関係していて、そのお導きによっていろいろなご縁ができて、今日まで助けていただいていると感じています」


「日本舞踊の小道具作りで難しい依頼をされることがありますが、それを頭から無理とは言わず、まずは考えます。もちろん予算や時間も考慮に入れますが、創意工夫して満足していただけるものに仕上げてきました。一緒にいい舞台を作ろうという意気込みです。」


先祖が帝から命を受け、代々受け継いできた京都の団扇文化を守り、伝えていくには、作る職人たちの気持ちも重要です。「いいものをひたすらにコツコツと続けること。名誉や出世など自分のために欲を出すのではなく、人から信用していただけるもの作りをすることが大事です。職人の育成においては単に技術を教えるだけではなく、人間性を育むことも大切だと思っています。小丸屋で働いていて良かったと思って団扇作り、小道具作りに励んでもらい、お客様にも良い『気』が入ったものを持ち帰っていただきたいからです」と住井啓子さんは語ります。


1階はショールーム。様々な団扇が展示され、まるで美術展を見ているような華やかな空間です。2階はギャラリースペースで、作品展などを不定期に開催します。予約は不要ですが、入店の際にはインターホンで声かけをしてください。

 

小丸屋住井
https://komaruya.kyoto.jp/

所在地 京都市左京区岡崎円勝寺町91-54
TEL 075-771-2229
FAX 075-761-1101
営業時間 10:00〜18:00
定休日 日曜・祝日

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