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善田昌運堂・東京店 好日庵茶会

ぜんたしょううんどう とうきょうてん こうじつあんちゃかい

独特のしつらえ 名品の取り合わせ

洗練・粋を感じさせる中、「涼やかさ」演出

 

京都を代表する茶道具・古美術商である善田昌運堂の東京店で6月8日~10日、第8回好日庵茶会が開かれました。有数の高級店が立ち並ぶ東京・銀座に位置する東京店は昨年、開店10周年の節目を記念する展示会及び茶会を開催しており、今回は新たな好日庵茶会の始まりと位置付けて開かれました。6月という季節を踏まえて「涼やかさ」が全体に演出され、3日間で103名の方々が梅雨の晴れ間のようなひと時を楽しみました。

 


店舗入り口に設けられた寄付

 

この茶会は毎年開かれており、この度も善田喜征社長の実弟で東京店代表の善田健雄氏が席主を務めました。年々参加者が増えており、今回は1席4人のお客様を基本とし、1日8席が設けられました。店舗入口に設けられた寄付では、「遠州富士画賛」、前田家伝来「蓮葉硯」などの文具飾が並び、目を楽しませる一方、席入前に梅酒ジュースが振る舞われ、待合でお客様の気持ちを潤わせました。

 


五島古経楼伝来「沢庵松花堂達磨画賛」

 


花入「不昧公竹一重切」

 

本席ではコロナ禍が落ち着いたことを受け、会話を楽しめるようにとの計らいから、亭主とお客様が対面で向き合うという、通常とは異なった独特のしつらえで御茶が施されました。床には五島古経楼伝来「沢庵松花堂達磨画賛」、「不昧公竹一重切 花入」が取り合わされ、茶席にはあじろを敷くほか、正面に置かれた鮮やかな水色の「藍オランダ幾何学文 水指」を中心に、全体として涼を感じさせる細やかな心遣いが随所に見受けられました。

 


茶碗「黒織部沓」、茶杓「村田一斎共筒」、薄器「城端塗騎馬人物茶器」

 

「黒織部沓茶碗」などの名碗が用意される中、祇園辻利「好日の白」を用いて薄茶二服が振る舞われ、健雄氏の穏やかな人柄が現れたように、茶会は終始和やかな雰囲気で進みました。

 

参加費は1人3000円。誰でも気兼ねなく参加できるようにとの思いからで、お土産としてもこの茶会のためのオリジナルな祇園辻利の薄茶「日々新」、叶匠寿庵の菓子「好日せんべい」が用意されました。

 

 


お点前を披露する東京店代表の善田健雄氏

 

東京店での好日庵茶会は当初30人ぐらいのお客様であったそうです。健雄氏は「回を重ねるごとに、伝統・文化を重んじる京都の色より、洗練や粋を感じさせる東京の色が濃い取り合わせになってきています」と語り、参加者のおひとりは「お道具の選び方など、さすがに細かいところまで行き届いており、とても贅沢で楽しい時間を過ごせました」と話しておられました。健雄氏は「喜びと幸せに満ち、充実した3日間でした。まだまだ至らぬ点が多々ございますが、今後も日々、精進してまいります。来年もたくさんの皆様の御来会を切に願っております」と話しています。

 

 

 

善田昌運堂 京都本店
http://www.zenta.co.jp

所在地 京都市中京区姉小路通烏丸東入
TEL
FAX
075-221-7328
075-221-2817
営業時間 午前9時~午後5時(日曜・祝日休)

 

善田昌運堂 東京店
http://www.zenta.co.jp/tokyo

所在地 東京都中央区銀座6-3-2 ギャラリーセンタービル4階
TEL 03-3572-3818
営業時間 午前10時~午後5時(日曜・祝日休)