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亀屋則克

かめやのりかつ

創業からの「座売り」を通して客と心を通わせる
季節を重んじ、伝統を守りながら、新しい和菓子を目指す

陳列棚はなく、店先の座敷でお客さんの好みを伺い、見本箱の中から選んでもらう――「座売り」と呼ばれ、今では見ることが少なくなった営業形態を創業当時から続けています。その伝統を重んじるスタイルは、そのままお菓子作りにも表れています。
大正5年(1916年)、京都の老舗「亀屋良則」から暖簾分けする形で創業。屋号の「則」は本家から引き継ぎ、「克」は本家から与えられました。初代は故郷、福井県に近い京都府北部の舞鶴で店を構えましたが、茶人が少なく、お茶菓子作りを続けることが困難に。昭和のはじめに京都市へ移り、戦後、現在地に移転しました。お菓子作りの朝は早く、毎日午前5時ごろから始まります。以前は作り置きがなくなれば、それまででしたが、今は「お客様がほしいお菓子が常にあるように」と、売り切れれば、その都度、追加で作っています。優しい色合いのほか、季節感を大切にした一品であることが亀屋則克のお菓子の特徴。少しだけ季節を先どりした菓子は、その移ろいをお客さんに実感させます。
代表的な銘菓が、初代が考案した涼菓「浜土産(はまづと)」です。ハマグリの貝殻に、透き通った琥珀色の寒天が浮かび、みそ風味の浜納豆が一粒。遠く離れた海辺を思わせる味わいが口の中に広がります。5月~9月ごろまで楽しめます。また今や京都の正月を代表し、多くの店が扱う花びら餅も、亀屋則克では初代から作り続けている一品です。「季節感を大切にしたうえで、茶人のみなさんだけでなく、一般のお客さんも引き付ける新しいお菓子を生み出していきたい」。3代目店主の森田邦夫さん(69)は今後を見据えます。そして、お菓子作りで何より大事にしていることとして「伝統を守り、創業以来の味を変えないこと」と挙げた上で、こう付け加えます。「私だけの気持ちではありません。京都でお菓子作りに携わっている全員の気持ちです」

 


「座売り」では、お客さんは座敷の手前の座布団に腰かけて、店側に好みや要望を伝えます。陳列棚はなくとも、そこには客と店との「会話」が生まれます。「お客さんに商品のことを落ち着いてきちんと説明できる」と店主の森田さんは、座売りならではのよさを説明します。2、3年前からは店の前にサンプルを置き始めました。「何を売っているお店なのか、知らない近所の人も多いから」。店主の森田さんは冗談めかして話します。座敷の戸棚には、お干菓子作りに使う木型がぎっしりと並んでいます。

 


小菊、ススキ、桔梗、山土産(やまづと)……。上生菓子を詰めた、この日の菓子箱の中身。戦後間もないころは、何段にも重ねた菓子箱にお菓子を詰めて、売りに回っていたといいます。現在の菓子箱はこの時の名残だとか。しかし、同業者同士、競争だったそうで、得意先に早く行かないと買ってもらえなかったそうです。

 


代表する銘菓「浜土産(はまづと)」。夫婦円満の象徴のハマグリの貝殻を使っており、婚礼のお祝いなどとして喜ばれています。夏場でも日持ちがし、海から遠く離れた京都でも、海辺のお土産が手に入るようにと考案されました。

 


菊、紅葉、うさぎ、雁……。お干菓子の数々。グラニュー糖を挽いた独自の粉糖と水だけで製造しています。口の中で上品な甘さが、さらさらっと溶けていきます。お干菓子は箱入りだけで販売しています。

 


正月を代表する和菓子「花びら餅」。ふっくらしているのが亀屋則克の特徴です。平安時代、長寿を願って正月に行われていた宮中の「歯固めの儀式」で用いられていた「菱はなびら餅」が一般化したとされます。中に入れるゴボウは毎年12月21日に一日かけて炊かれます。店主の森田さんの誕生日でもあります。

 

亀屋則克
http://www.kameyanorikatsu.com

所在地 京都市中京区堺町通三条上ル
TEL 075-221-3969
営業時間 午前9時~午後5時(日曜祝日・第3水曜休)

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